住宅の完成は、工務店様や建築家様にとって、これまでの努力が形になる感動的な瞬間です。
この大切な建物を記録に残し、次のお客様への信頼と実績を伝える「竣工写真」は、営業ツールとして非常に重要です。
しかし、「いつ撮影するのが、最も建物の魅力を引き出せるのか？」と悩まれる方も少なくありません。
竣工写真を撮影するタイミングには、主に以下の3つのパターンがあり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
- 引越し前（家具のない状態）
- 引越し前（家具だけある状態）
- 引越し後
山梨県・長野県を中心に活動する建築写真家として、それぞれのタイミングの特徴と、貴社のプロモーションに合わせた最適な選択肢について詳しく解説します。
竣工写真を撮影する3つのタイミングと特徴
1. 引越し前（家具なし）
建物の引き渡し直前で、まだ一切の家具が運び込まれていない、純粋な「完成直後の空間」を切り取るタイミングです。
メリット
時間的制約が少なく、カメラマンは光の変化に合わせてじっくりと構図を練り、多角的に撮影できます。
清掃が行き届いており、余計なものが写り込まないため、仕上げ材やディテールなど、建築そのものの美しさに焦点を当てたクリーンな写真が仕上がります。
デメリット
空間の広さやスケール感が伝わりにくく、家具がないため、がらんとした印象の写真になる可能性があります。未来の施主様が「ここで暮らすイメージ」を持ちにくいのが難点です。
家具をCGで合成することも可能ですが、ライティングや影に違和感が出やすく、品質が低下するリスクもあります。
2. 引越し前（家具あり）
施主様のご厚意で、家具のみを配置していただいた状態で撮影するタイミングです。
個人的に最もおすすめする、建築写真としてのクオリティを追求する上でのベストなタイミングです。
メリット
引越し後と比較して、カメラマン側の時間的な制約が少ないため、納得のいく仕上がりになりやすく、最高のクリエイティブな結果につながりやすいです。家具があることで、空間の用途やスケール感が明確になり、温かい生活の息吹を感じさせる良い印象の写真になります。外構工事（庭やアプローチ）も完了していると、建物全体の魅力がさらに引き立ちます。
デメリット
施主様、工務店様、カメラマンの三者間で、家具の搬入・配置や撮影日のスケジュール調整が必須となります。
人物(お施主様)入りの写真が撮影できない。
3. 引越し後
施主様が実際に生活を始められた後に撮影するタイミングです。
時間的制約があることが多く、カメラマンは苦労しますが、お施主様を入れた生活感のある写真が撮影できます。
メリット
実際に生活されている様子を捉えるため、「暮らしのストーリー」を伝えることができます。お施主様を入れた、家族の笑顔などの人物を含めた温かみのある写真を撮りたい場合に大きなメリットとなります。
デメリット
施主様のご都合に合わせるため、時間的な制約が大きくなります。短時間での撮影になることが多く、カメラマンとしては粘り強い撮影が難しい場合があります。現場によっては、日用品や生活雑貨が出過ぎてしまい、工務店様が意図した建物のデザインやコンセプトが生活感によって見えづらくなる可能性もあります。
まとめ：住宅撮影のベストなタイミングは目的によって選ぶ
住宅撮影のベストなタイミングは、貴社が写真で「何を伝えたいか」という目的に左右されます。
建築写真としての最高クオリティや、カタログ・ウェブサイトの集客力を優先するのであれば、時間的制約が少なく、家具で空間の魅力が最大限に引き出せる「引越し前（家具あり）」のタイミングでの撮影がおすすめです。
しかし、リアルな生活感や、家族のいる温かい物語性を求める、といった場合には、実際に暮らしが始まっている「引越し後」の撮影がおすすめです。
貴社のプロモーション戦略に合った最適なタイミングで、高品質な竣工写真を残しましょう。
山梨県・長野県を中心とした住宅竣工写真撮影のご依頼、お待ちしております
私は、山梨県・長野県エリアを中心に建築写真を専門に活動しています。
貴社が手がけられた大切な建物の魅力を最大限に引き出すお手伝いをいたします。
地元カメラマンの強みの一つとして、細かな撮影、細かな撮影内容に対応できることがあげられます。
建築写真は天候の調整が難しい面もありますが、弊社では撮影日程についても柔軟に対応可能です。
もちろん全国出張も可能です。
金額や撮影内容のご相談はメールにて受け付けております。お気軽にご相談ください。
高品質な竣工写真をお探しの工務店様、住宅メーカー様は、ぜひ一度ご相談ください。